レッドレグリオンズ

レッドレグリオンズ

BLOG

幼馴染であり、戦友であり、プレーを続ける意味でもある。ラグビーがつなぐ、6歳で出会った二人の絆

2025年4月9日

 

中国電力レッドレグリオンズの岩永健太郎選手(写真中央のタックラー)

また二人のラグビー人生が交わった。中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)の岩永健太郎とヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)の小川正志共同キャプテン。6歳のときに出会った二人が再びグラウンドで対峙した。

ヤクルトレビンズ戸田の小川正志 共同キャプテン(写真中央)

長崎県出身の二人は小学生と中学生の9年間を長崎ラグビースクールで一緒に過ごした。中学3年のときには岩永がキャプテンを務め、副キャプテンだった小川に「かなり支えてもらいました」と信頼関係を築いていた。

中学卒業後はお互いに花園を目指して別々の道を選び、岩永は長崎南山高校、小川は長崎北陽台高校と、ライバル関係にある高校にそれぞれ進学。2年生のときは県予選決勝で長崎北陽台高校のコンバージョンキックがポールに当たって勝負が分かれた激闘を繰り広げ、3年のときにはお互いキャプテンとして火花を散らした。

その後、二人は帝京大学に進んで再び仲間として4年間一緒に汗を流した。卒業後はまたそれぞれの道を歩んだが、今季からL戸田がリーグワンに参入したことで、二人に再び対戦する機会が訪れた。

岩永は小川について、「目立つプレーヤーではないけど仕事人という感じで、リーダーシップは当時からもありました。自分に厳しい男なので、練習の質をかなり突き詰めるタイプ。L戸田でキャプテンなのは、そういうところが評価されていると思います」と話す。

小川も岩永について、「すごく仲間思いなので、彼の周りには人が集まる人望のある選手。魂のこもったプレーをするので、L戸田の中でも警戒すべき選手になっていて、それは戦友としてすごくうれしいこと。いまはライバルとして、お互いに切磋琢磨しながら成長できる、いい関係だと思っています」と評価する。

今季最初の対決が実現したのは第3節。二人の対戦は高校生以来で約10年ぶりのことだった。岩永は、「久しぶりに体と体を当てて、やっぱり正志のタックルは突き刺さるなとあらためて思いました」とうれしそうに振り返り、小川も「マッチアップを何回かして試合後も話をしました。こういうのをずっとやりたかったなって、ラグビーを続けてきて良かったなって思ったことの一つでした」と目を細めた。

第7節の同カード2戦目は小川が欠場したが、今節はお互い先発で二度目の対決が実現。少ないながら二人がマッチアップするシーンもあった。

小川は、「(体を)はじかれたので、相変わらずボールキャリーが強いなと思いました」と戦友の力強さをまた肌で感じた。岩永は、「コンタクトでは勝ったけど、そのあとに別の選手にスティールされたので、正志には勝ったけど、L戸田に負けた感じでした」と悔しさをにじませた。

同カードは中国RRが過去2勝していたが、3戦目の今節はL戸田が27対14で勝利した。ノーサイドになったあとは、小川も岩永もお互いのことを柔らかい笑顔で話す。

「(岩永は)自分がラグビーをやり続ける意味でもあるので、今日は対戦できて、しかも勝つことができてうれしいです」(小川)

「仲間から敵になっての繰り返しだけど、それはラグビーがつないでくれていること。ラグビーをとおしてこうしてずっとバチバチできるので、やっぱりいいスポーツです」(岩永)

故郷の長崎で出会った二人のラグビー少年は、いまではすっかり大人になりそれぞれの人生を歩んでいるが、その絆はラグビーでつながっている。

(湊昂大)

ABOUT US

MORE

BLOG

MORE

NEXT MATCH

ホスト

04.19-SAT
狭山セコムラガッツ

13:00-KICK OFF Balcom BMW stadium

GAME

TOPへ戻る