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人との違いを埋めるのではなく、自らの強みを生かす。きっかけはヘッドコーチの言葉
2025年4月28日
中国電力レッドレグリオンズ(D3)
昨年12月の開幕戦は背番号「23」。中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)の松岡祐斗はスタメンに届かず、「この番号は自分の実力不足」と言い切った。それから4カ月、今季最後のホストゲームでは「15」番を背負ってグラウンドに立つ。
「中国RRに入ってからけが以外でプレータイムが一番少ないシーズンだったので、本当に悔しかった。それでも、自分の中で折れずに、何が必要かを考えてやってきたつもりだったので、15番で名前が呼ばれたときは素直にうれしかったです」
松岡は昨季まで負傷離脱が多かったが、今季は大きなけがなく良好なコンディションを維持している。プレシーズンからより計画性のあるトレーニングを徹底し、経験豊富なエドワード・カークや木村勇大などの教えも取り入れながら、シーズンを通じて継続して取り組んできた成果だった。
だが、体の調子とは裏腹に、思うような出場機会を得られず、今季の出場数は5試合のみ。第4節の狭山セコムラガッツ戦では今季初スタメンの機会を得たが、インパクトを残せず、その後はリザーブとメンバー外を行き来した。
再び15番を背負うために、悔しさを力に変えて練習に打ち込む日々。松岡は、「一時期はほかの選手と自分を比較しようとしていました」ともがいていた。
今季の中国RRで15番を着けた選手たちは、軽快なスピードやキレのあるステップを生かすタイプ。「そういう選手たちと比べたら、自分にはボールを持ったときの強さや前に出る力が足りなかったと思っていた」。松岡も身体能力は高いが、個性はアタックのつなぎ役やキックにある。だが、自分の強みよりも、どうしても“隣の芝生”が青く見えていた。
「急激にパフォーマンスを変えるのは無理なので、どうしようかと考えていた」と悩んでいた中で、転機が訪れたのは3月、岩戸博和ヘッドコーチの言葉がきっかけだった。
「自分からヘッドコーチに話をしに行って、そこで『ほかの15番にはない持ち味があるけど、それが出ていない』と言われました。それを聞いて原点に返って、人との違いを埋めるよりは、自分の強みをまずは出さないといけないと思いました」
あらためて自分と向き合った松岡は、今節のクリタウォーターガッシュ昭島戦で今季2度目となるスタメンのチャンスをつかんだ。
「個人的に今シーズンで一番重要な試合だと思っています。でも、緊張や不安はあまりなくて、今シーズンやってきたことを発揮できる楽しみと、今まで悔しかったのでやってやろうという気持ちです」
継続と苦悩の日々を越えて、自分らしさを見せるとき。“松岡祐斗の15番”をグラウンドで体現する。
(湊昂大)
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