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オーストラリアから目標の舞台へ。樋口大成が挑む新たな戦い
2026年10月8日
オーストラリアで配達の仕事をしていたときだった。樋口大成にエージェントから電話がかかってきた。
「中国電力レッドレグリオンズからオファーが来てるけど、どうする?」
樋口は突然の話に実感が湧かないながらも返した。「はい、行きます」。即決だった。
「僕は高校や大学で全国の舞台に立ったような有名な選手でもないし、いい経歴があるわけでもない。なので、僕を必要としてくれるチームがあるなら、そこで頑張りたいという気持ちでした」
愛知県出身の樋口がラグビーを始めたのは5歳のとき。当時は体が弱くて泣き虫だった。両親が「強い子に育ってほしい」という思いでラグビースクールに連れて行ったが、本人は「めちゃくちゃ嫌でしたし、泣きながら練習に行っていた記憶があります」と当時を思い返して笑う。それでも、今でも仲のいい友達と出会い、ボール持って走る楽しさも知ってラグビーの日々が始まった。
そこから何度も辞めたいと思う時期があったが、「やっぱりラグビーが楽しい」と競技を続けてきた。中学生のときにラグビーでの高校進学を見据えて本格的に打ち込み、名古屋市立西陵高校と中京大学でプレー。だが、大学卒業後は警察官の道に進んで、一度はラグビーから身を引いていた。

競技から離れた日々を過ごして約2年が経った頃、「やっぱり本気でラグビーをやりたい」と思い立って警察官を辞め、「やるなら0か100」と不退転の決意で強豪国のオーストラリアへと旅立った。
英語力ゼロからスタートしたオーストラリア生活。現地で仕事をしながら、「試合に出続けて、いいプレーをし続けることだけにフォーカスしてやってきました」と再びラグビーに打ち込む日々を過ごした。「なかなかきつかったですけど、でもリーグワンの選手になりたいっていう強い目標があったので、そこを信じてやるしかないと思っていました」と厳しい環境でも努力を積み重ねてきた。
オーストラリアで2年間戦った樋口は、9月にレッドレグリオンズに加入してついに目標の舞台へと辿り着いた。オファーがきた当時は「現実かどうかわからない感じでした」という25歳は、木村勇大と同じ選手兼通訳としてプロ契約を締結。「運とタイミング、あとは先輩の木村さんが選手兼通訳で一生懸命頑張って出ていたのが評価されたおかげで、僕も同じ形でオファーをいただけたと思います」と話した。
新天地の広島に来て約1カ月。樋口は、「まだ慣れない部分もあるけど、みんな仕事した後に限られた時間で練習をしているので、自分も最大限のパフォーマンスを発揮できるようにいい準備をしていきたいです」と気を引き締め、通訳兼任の新たなチャレンジも「木村さんの姿を見て僕も負けてられないと思ったので、またこれから英語も勉強しつつ、練習も頑張りつつ、チームに貢献していきたいです」と意気込んだ。

9月26日にはリーグワンライジング初戦のコベルコ神戸スティーラーズ戦で新天地デビューを飾った。先発出場したスクラムハーフは前半40分をプレーし、「自分の強みはキックとフィットネスと体を張るところ。そこは全部出せたと思います」と手応えを得つつ、「まずはこのチームで1つでも試合に出て、勝ってチームからのリスペクトを得たいです」と力を込めた。
10月10日、福岡県のJAPAN BASEで行われるリーグワンライジング2戦目の九州電力キューデンヴォルテクス戦も再びスタメンに入った。
「チームとしてはいい課題が見つかるようにしっかりチャレンジしたいですし、個人としては神戸戦と同じように体を張るところと自分の持ち味のキックやフィットネスの部分をしっかりとアピールしていきたいです」
異国の地で思い描いていたリーグワンの舞台で、樋口の戦いが始まった。
【湊昂大】
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10.24-SAT
スカイアクティブズ広島
14:00-KICK OFF Balcom BMW stadium ラグビー場
