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エドワード・カークが初めて子どもたちに見せる試合 「最高の瞬間になる」
エドワード・カークが初めて子どもたちに見せる試合 「最高の瞬間になる」
中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)は12月23日に今季の開幕を迎える。エドワード・カークは、加入3シーズン目に向けて「チームは最大限の準備をしているし、みんなが奮い立っている」とキックオフを心待ちにしている。
今季も中国RR唯一のプロ選手であるエドワード・カークは、熱いプレーで仲間を引っ張るだけではなく、社員選手中心のチームに経験を還元し、プロ意識を植え付けてきた。「選手たちは昨季より熱心にラグビーに取り組んでいて、よりプロフェッショナルになってきた。若い選手たちもチームに新たなエナジーをもたらしてくれている」とチームの成長を実感している。
そんなカークの新シーズンは特別な試合とともに幕を開ける。今月から奥様が子ども3人を連れて来日中で、この開幕戦がエドワード・カークにとって初めて自身の子どもたちの前でプレーする試合になるのだ。
「子どもたちは今まで僕のプレーを映像でしか見たことがなかったから、試合を観戦することに興奮している。僕も楽しみだし、家族がいてくれるのは僕にとって最高の瞬間になる」
第1子の長女はサンウルブズでプレーしていた2019年1月に東京で生まれたが、すぐにオーストラリアへ帰国。第2子の長男は2020年10月に生まれ、第3子の次男は今年10月に誕生したばかりだ。その間、自身の負傷離脱や新型コロナウイルスの影響もあり、プレー姿を家族に見せられる機会がないまま、ひとり異国の地で戦ってきた。
この冬、親子5人そろっての家族団らんが日本で実現した。エドワード・カークは練習場から近くの自宅を眺めつつ、「年上の子ども二人は今も家で取っ組み合いをしているだろうね。いつも二人がケンカしないように止めなきゃいけない。そういう意味では、彼らは僕に似ているね」と笑う。そんな父親ゆずりの闘志を持つ“カークジュニア”たちは、ラグビーの試合を見てフィジカルバトルを楽しんでいるという。
「子どもたちは試合前に『頑張って、みんなをやっつけてきて!』と言うんだ。たまに僕に切り傷やアザがあると、子どもたちは『誰にやられたの? 私たちがやっつけてあげようか?』と言ってくるから、僕は『落ち着いて、大丈夫だよ』って言わないといけない(笑)」
今季の初戦は清水建設江東ブルーシャークスとのホストゲーム。昨季ディビジョン2で戦った強敵が相手だが、エドワード・カークは家族の応援を受けながら闘志溢れるフィジカルバトルで立ち向かう。「僕がグラウンドで走り回って、タックルして、そしてラグビーを楽しんでいる姿を子どもたちに見せたい」。
愛する家族が見守るシーズン開幕戦。負けられない“父親カーク”がいつも以上に熱いプレーで相手をやっつける。
(湊昂大)
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